レビ記26-27 ; マルコ2

レビ記

第26章

26:1あなたがたは自分のために、偶像を造ってはならない。また刻んだ像も石の柱も立ててはならない。またあなたがたの地に石像を立てて、それを拝んではならない。わたしはあなたがたの神、主だからである。26:2あなたがたはわたしの安息日を守り、またわたしの聖所を敬わなければならない。わたしは主である。
26:3もしあなたがたがわたしの定めに歩み、わたしの戒めを守って、これを行うならば、26:4わたしはその季節季節に、雨をあなたがたに与えるであろう。地は産物を出し、畑の木々は実を結ぶであろう。26:5あなたがたの麦打ちは、ぶどうの取入れの時まで続き、ぶどうの取入れは、種まきの時まで続くであろう。あなたがたは飽きるほどパンを食べ、またあなたがたの地に安らかに住むであろう。26:6わたしが国に平和を与えるから、あなたがたは安らかに寝ることができ、あなたがたを恐れさすものはないであろう。わたしはまた国のうちから悪い獣を絶やすであろう。つるぎがあなたがたの国を行き巡ることはないであろう。26:7あなたがたは敵を追うであろう。彼らは、あなたがたのつるぎに倒れるであろう。26:8あなたがたの五人は百人を追い、百人は万人を追い、あなたがたの敵はつるぎに倒れるであろう。26:9わたしはあなたがたを顧み、多くの子を獲させ、あなたがたを増し、あなたがたと結んだ契約を固めるであろう。26:10あなたがたは古い穀物を食べている間に、また新しいものを獲て、その古いものを捨てるようになるであろう。26:11わたしは幕屋をあなたがたのうちに建て、心にあなたがたを忌みきらわないであろう。26:12わたしはあなたがたのうちに歩み、あなたがたの神となり、あなたがたはわたしの民となるであろう。26:13わたしはあなたがたの神、主であって、あなたがたをエジプトの国から導き出して、奴隷の身分から解き放った者である。わたしはあなたがたのくびきの横木を砕いて、まっすぐに立って歩けるようにしたのである。
26:14しかし、あなたがたがもしわたしに聞き従わず、またこのすべての戒めを守らず、26:15わたしの定めを軽んじ、心にわたしのおきてを忌みきらって、わたしのすべての戒めを守らず、わたしの契約を破るならば、26:16わたしはあなたがたにこのようにするであろう。すなわち、あなたがたの上に恐怖を臨ませ、肺病と熱病をもって、あなたがたの目を見えなくし、命をやせ衰えさせるであろう。あなたがたが種をまいてもむだである。敵がそれを食べるであろう。26:17わたしは顔をあなたがたにむけて攻め、あなたがたは敵の前に撃ちひしがれるであろう。またあなたがたの憎む者があなたがたを治めるであろう。あなたがたは追う者もないのに逃げるであろう。26:18それでもなお、あなたがたがわたしに聞き従わないならば、わたしはあなたがたの罪を七倍重く罰するであろう。26:19わたしはあなたがたの誇とする力を砕き、あなたがたの天を鉄のようにし、あなたがたの地を青銅のようにするであろう。26:20あなたがたの力は、むだに費されるであろう。すなわち、地は産物をいださず、国のうちの木々は実を結ばないであろう。
26:21もしあなたがたがわたしに逆らって歩み、わたしに聞き従わないならば、わたしはあなたがたの罪に従って七倍の災をあなたがたに下すであろう。26:22わたしはまた野獣をあなたがたのうちに送るであろう。それはあなたがたの子供を奪い、また家畜を滅ぼし、あなたがたの数を少なくするであろう。あなたがたの大路は荒れ果てるであろう。
26:23もしあなたがたがこれらの懲しめを受けてもなお改めず、わたしに逆らって歩むならば、26:24わたしもまたあなたがたに逆らって歩み、あなたがたの罪を七倍重く罰するであろう。26:25わたしはあなたがたの上につるぎを臨ませ、違約の恨みを報いるであろう。あなたがたが町々に集まる時は、あなたがたのうちに疫病を送り、あなたがたは敵の手にわたされるであろう。26:26わたしがあなたがたのつえとするパンを砕くとき、十人の女が一つのかまどでパンを焼き、それをはかりにかけてあなたがたに渡すであろう。あなたがたは食べても満たされないであろう。
26:27それでもなお、あなたがたがわたしに聞き従わず、わたしに逆らって歩むならば、26:28わたしもあなたがたに逆らい、怒りをもって歩み、あなたがたの罪を七倍重く罰するであろう。26:29あなたがたは自分のむすこの肉を食べ、また自分の娘の肉を食べるであろう。26:30わたしはあなたがたの高き所をこぼち、香の祭壇を倒し、偶像の死体の上に、あなたがたの死体を投げ捨てて、わたしは心にあなたがたを忌みきらうであろう。26:31わたしはまたあなたがたの町々を荒れ地とし、あなたがたの聖所を荒らすであろう。またわたしはあなたがたのささげる香ばしいかおりをかがないであろう。26:32わたしがその地を荒らすゆえ、そこに住むあなたがたの敵はそれを見て驚くであろう。26:33わたしはあなたがたを国々の間に散らし、つるぎを抜いて、あなたがたの後を追うであろう。あなたがたの地は荒れ果て、あなたがたの町々は荒れ地となるであろう。
26:34こうしてその地が荒れ果てて、あなたがたは敵の国にある間、地は安息を楽しむであろう。すなわち、その時、地は休みを得て、安息を楽しむであろう。26:35それは荒れ果てている日の間、休むであろう。あなたがたがそこに住んでいる間、あなたがたの安息のときに休みを得なかったものである。26:36またあなたがたのうちの残っている者の心に、敵の国でわたしは恐れをいだかせるであろう。彼らは木の葉の動く音にも驚いて逃げ、つるぎを避けて逃げる者のように逃げて、追う者もないのにころび倒れるであろう。26:37彼らは追う者もないのに、つるぎをのがれる者のように折り重なって、つまずき倒れるであろう。あなたがたは敵の前に立つことができないであろう。26:38あなたがたは国々のうちにあって滅びうせ、あなたがたの敵の地はあなたがたをのみつくすであろう。26:39あなたがたのうちの残っている者は、あなたがたの敵の地で自分の罪のゆえにやせ衰え、また先祖たちの罪のゆえに彼らと同じようにやせ衰えるであろう。
26:40しかし、彼らがもし、自分の罪と、先祖たちの罪、すなわち、わたしに反逆し、またわたしに逆らって歩んだことを告白するならば、26:41たといわたしが彼らに逆らって歩み、彼らを敵の国に引いて行っても、もし彼らの無割礼の心が砕かれ、あまんじて罪の罰を受けるならば、26:42そのときわたしはヤコブと結んだ契約を思い起し、またイサクと結んだ契約およびアブラハムと結んだ契約を思い起し、またその地を思い起すであろう。26:43しかし、彼らが地を離れて地が荒れ果てている間、地はその安息を楽しむであろう。彼らはまた、あまんじて罪の罰を受けるであろう。彼らがわたしのおきてを軽んじ、心にわたしの定めを忌みきらったからである。26:44それにもかかわらず、なおわたしは彼らが敵の国におるとき、彼らを捨てず、また忌みきらわず、彼らを滅ぼし尽さず、彼らと結んだわたしの契約を破ることをしないであろう。わたしは彼らの神、主だからである。26:45わたしは彼らの先祖たちと結んだ契約を彼らのために思い起すであろう。彼らはわたしがその神となるために国々の人の目の前で、エジプトの地から導き出した者である。わたしは主である』」。
26:46これらは主が、シナイ山で、自分とイスラエルの人々との間に、モーセによって立てられた定めと、おきてと、律法である。

第27章

27:1主はモーセに言われた、27:2「イスラエルの人々に言いなさい、『人があなたの値積りに従って主に身をささげる誓願をする時は、27:3あなたの値積りは、二十歳から六十歳までの男には、その値積りを聖所のシケルに従って銀五十シケルとし、27:4女には、その値積りは三十シケルとしなければならない。27:5また五歳から二十歳までは、男にはその値積りを二十シケルとし、女には十シケルとしなければならない。27:6一か月から五歳までは、男にはその値積りを銀五シケルとし、女にはその値積りを銀三シケルとしなければならない。27:7また六十歳以上は、男にはその値積りを十五シケルとし、女には十シケルとしなければならない。27:8もしその人が貧しくて、あなたの値積りに応じることができないならば、祭司の前に立ち、祭司の値積りを受けなければならない。祭司はその誓願者の力に従って値積らなければならない。
27:9主に供え物とすることができる家畜で、人が主にささげるものはすべて聖なる物となる。27:10ほかのものをそれに代用してはならない。良い物を悪い物に、悪い物を良い物に取り換えてはならない。もし家畜と家畜とを取り換えるならば、その物も、それと取り換えた物も共に聖なる物となるであろう。27:11もしそれが汚れた家畜で、主に供え物としてささげられないものであるならば、その人はその家畜を祭司の前に引いてこなければならない。27:12祭司はその良い悪いに従って、それを値積らなければならない。それは祭司が値積るとおりになるであろう。27:13もしその人が、それをあがなおうとするならば、その値積りにその五分の一を加えなければならない。
27:14もし人が自分の家を主に聖なる物としてささげるときは、祭司はその良い悪いに従って、それを値積らなければならない。それは祭司が値積ったとおりになるであろう。27:15もしその家をささげる人が、それをあがなおうとするならば、その値積りの金に、その五分の一を加えなければならない。そうすれば、それは彼のものとなるであろう。
27:16もし人が相続した畑の一部を主にささげるときは、あなたはそこにまく種の多少に応じて、値積らなければならない。すなわち、大麦一ホメルの種を銀五十シケルに値積らなければならない。27:17もしその畑をヨベルの年からささげるのであれば、その価はあなたの値積りのとおりになるであろう。27:18もしその畑をヨベルの年の後にささげるのであれば、祭司はヨベルの年までに残っている年の数に従ってその金を数え、それをあなたの値積りからさし引かなければならない。27:19もしまた、その畑をささげる人が、それをあがなおうとするならば、あなたの値積りの金にその五分の一を加えなければならない。そうすれば、それは彼のものと決まるであろう。27:20しかし、もしその畑をあがなわず、またそれを他の人に売るならば、それはもはやあがなうことができないであろう。27:21その畑は、ヨベルの年になって期限が切れるならば、奉納の畑と同じく、主の聖なる物となり、祭司の所有となるであろう。27:22もしまた相続した畑の一部でなく、買った畑を主にささげる時は、27:23祭司は値積りしてヨベルの年までの金を数えなければならない。その人はその値積りの金をその日に主にささげて、聖なる物としなければならない。27:24ヨベルの年にその畑は売り主であるその地の相続者に返るであろう。27:25すべてあなたの値積りは聖所のシケルによってしなければならない。二十ゲラを一シケルとする。
27:26しかし、家畜のういごは、ういごとしてすでに主のものだから、だれもこれをささげてはならない。牛でも羊でも、それは主のものである。27:27もし汚れた家畜であるならば、あなたの値積りにその五分の一を加えて、その人はこれをあがなわなければならない。もしあがなわないならば、それを値積りに従って売らなければならない。
27:28ただし、人が自分の持っているもののうちから奉納物として主にささげたものは、人であっても、家畜であっても、また相続の畑であっても、いっさいこれを売ってはならない。またあがなってはならない。奉納物はすべて主に属するいと聖なる物である。27:29またすべて人のうちから奉納物としてささげられた人は、あがなってはならない。彼は必ず殺されなければならない。
27:30地の十分の一は地の産物であれ、木の実であれ、すべて主のものであって、主に聖なる物である。27:31もし人がその十分の一をあがなおうとする時は、それにその五分の一を加えなければならない。27:32牛または羊の十分の一については、すべて牧者のつえの下を十番目に通るものは、主に聖なる物である。27:33その良い悪いを問うてはならない。またそれを取り換えてはならない。もし取り換えたならば、それと、その取り換えたものとは、共に聖なる物となるであろう。それをあがなうことはできない』」。
27:34これらは主が、シナイ山で、イスラエルの人々のために、モーセに命じられた戒めである。


マルコ

第2章

2:1幾日かたって、イエスがまたカペナウムにお帰りになったとき、家におられるといううわさが立ったので、2:2多くの人々が集まってきて、もはや戸口のあたりまでも、すきまが無いほどになった。そして、イエスは御言を彼らに語っておられた。2:3すると、人々がひとりの中風の者を四人の人に運ばせて、イエスのところに連れてきた。2:4ところが、群衆のために近寄ることができないので、イエスのおられるあたりの屋根をはぎ、穴をあけて、中風の者を寝かせたまま、床をつりおろした。2:5イエスは彼らの信仰を見て、中風の者に、「子よ、あなたの罪はゆるされた」と言われた。2:6ところが、そこに幾人かの律法学者がすわっていて、心の中で論じた、2:7「この人は、なぜあんなことを言うのか。それは神をけがすことだ。神ひとりのほかに、だれが罪をゆるすことができるか」。2:8イエスは、彼らが内心このように論じているのを、自分の心ですぐ見ぬいて、「なぜ、あなたがたは心の中でそんなことを論じているのか。2:9中風の者に、あなたの罪はゆるされた、と言うのと、起きよ、床を取りあげて歩け、と言うのと、どちらがたやすいか。2:10しかし、人の子は地上で罪をゆるす権威をもっていることが、あなたがたにわかるために」と彼らに言い、中風の者にむかって、2:11「あなたに命じる。起きよ、床を取りあげて家に帰れ」と言われた。2:12すると彼は起きあがり、すぐに床を取りあげて、みんなの前を出て行ったので、一同は大いに驚き、神をあがめて、「こんな事は、まだ一度も見たことがない」と言った。
2:13イエスはまた海べに出て行かれると、多くの人々がみもとに集まってきたので、彼らを教えられた。2:14また途中で、アルパヨの子レビが収税所にすわっているのをごらんになって、「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって、イエスに従った。2:15それから彼の家で、食事の席についておられたときのことである。多くの取税人や罪人たちも、イエスや弟子たちと共にその席に着いていた。こんな人たちが大ぜいいて、イエスに従ってきたのである。2:16パリサイ派の律法学者たちは、イエスが罪人や取税人たちと食事を共にしておられるのを見て、弟子たちに言った、「なぜ、彼は取税人や罪人などと食事を共にするのか」。2:17イエスはこれを聞いて言われた、「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである」。
2:18ヨハネの弟子とパリサイ人とは、断食をしていた。そこで人々がきて、イエスに言った、「ヨハネの弟子たちとパリサイ人の弟子たちとが断食をしているのに、あなたの弟子たちは、なぜ断食をしないのですか」。2:19するとイエスは言われた、「婚礼の客は、花婿が一緒にいるのに、断食ができるであろうか。花婿と一緒にいる間は、断食はできない。2:20しかし、花婿が奪い去られる日が来る。その日には断食をするであろう。2:21だれも、真新しい布ぎれを、古い着物に縫いつけはしない。もしそうすれば、新しいつぎは古い着物を引き破り、そして、破れがもっとひどくなる。2:22まただれも、新しいぶどう酒を古い皮袋に入れはしない。もしそうすれば、ぶどう酒は皮袋をはり裂き、そして、ぶどう酒も皮袋もむだになってしまう。〔だから、新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れるべきである〕」。
2:23ある安息日に、イエスは麦畑の中をとおって行かれた。そのとき弟子たちが、歩きながら穂をつみはじめた。2:24すると、パリサイ人たちがイエスに言った、「いったい、彼らはなぜ、安息日にしてはならぬことをするのですか」。2:25そこで彼らに言われた、「あなたがたは、ダビデとその供の者たちとが食物がなくて飢えたとき、ダビデが何をしたか、まだ読んだことがないのか。2:26すなわち、大祭司アビアタルの時、神の家にはいって、祭司たちのほか食べてはならぬ供えのパンを、自分も食べ、また供の者たちにも与えたではないか」。2:27また彼らに言われた、「安息日は人のためにあるもので、人が安息日のためにあるのではない。2:28それだから、人の子は、安息日にもまた主なのである」。


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